【冷え性の正体】靴下を3枚重ねる前に「パン」と「サラダ油」をやめてみなさい。
〜大阪なんばの整体師が辿り着いた「自家発電」する身体〜
Amazonランキング3作連続1位の整体師が見た「冷え」の真実。
吉野敏明医師の「4毒」理論をヒントに紐解く、現代女性を氷漬けにする食卓の正体とは?
温活グッズにお金をかけるのは、もう終わりにしましょう。
こんにちは。大阪・なんばで整体院を営んで8年、整体師の佐藤昌史です。
私の院には、真夏でも足先が氷のように冷たく、「靴下を3枚履かないと眠れない」と訴えるお客様が後を絶ちません。
彼女たちは皆、非常に勉強熱心です。
生姜紅茶を飲み、半身浴をし、高価なシルクの腹巻を愛用しています。それなのに、なぜ冷えは改善しないのでしょうか?
その答えは、私が敬愛する吉野敏明医師(よしりん先生)の医学的見解と、私が現場で見てきたお客様の身体の共通点にありました。
結論から申し上げます。
あなたの身体が冷えているのは、熱が足りないからではありません。「断熱材」となるべき細胞膜が材料不足で脆くなり、さらに「燃料パイプ」である血管とリンパ管が、質の悪い油で目詰まりを起こしているからです。
今回は、吉野先生の動画『あなたの冷え性、そのままだと危険かもしれません…』[*1] の内容をベースに、私の整体理論である「重力との調和」を交え、本気で冷え性と決別するための「引き算の温活」について深掘りしていきます。
1. あなたの冷えはどっち?「実証」と「虚証」の違い
まず、吉野先生の動画で非常に興味深かったのが、冷え性には2つのタイプがあるという指摘です。
東洋医学的な分類ですが、ここを理解していないと対策を間違えます。
① 実証(じっしょう)タイプ
- 体力があり、暑がりだが手足が冷える
- 肥満傾向がある
- 原因:動脈の閉塞(動脈硬化)
エネルギーはあるのに、末端へ送る「行き」の道路(動脈)が詰まっている状態です。
② 虚証(きょしょう)タイプ
- 体力がなく、全身が冷えやすい
- 下半身がむくみやすい
- 原因:静脈・リンパの閉塞
末端から心臓へ戻る「帰り」の道路(静脈・リンパ)が滞り、古い水が溜まって冷えている状態です。
私の整体院に来られる女性の多くは、後者の「虚証(きょしょう)」タイプです。
吉野先生によれば、虚証の人は静脈の流れが悪くなることで、それに並走する「リンパ管」の流れも同時に悪化するといいます[*1]。
ここで重要なのは、「なぜリンパが詰まるのか?」です。
ここに、現代の食卓に潜む「冷えの元凶」が隠されています。
2. リンパを詰まらせる「植物性油」の恐怖
血管は「水」の通り道、リンパは「油」の通り道
ここが今回の記事で最も重要なポイントですので、少し専門的な話を噛み砕いて説明します。
私たちの食べた「脂質(油)」は、実は血液(静脈)には直接入りにくい構造になっています。
水と油は混ざらないからです。そのため、食事で摂った脂質の多くは、一度「リンパ管」に入って運ばれます。
つまり、リンパ管とは、体内の「下水管」であると同時に「送油管(オイルパイプライン)」でもあるのです。
「植物性の油は、血液からは抜けますが、リンパ管には溜まります。リンパの流れが悪くなると、下半身がむくみ、冷えにつながります」
(吉野敏明医師の動画解説より要約 [*1])
冷凍食品は「油のコーティング」だと思え
「私は揚げ物は控えています」というお客様でも、盲点になっているのが冷凍食品です。
吉野先生の指摘は衝撃的でした。
冷凍野菜(ブロッコリーなど)や冷凍食品は、水分が抜けてパサパサになるのを防ぐため、あるいは霜がつかないようにするために、植物性油脂でコーティングされているケースが多いのです[*1]。
また、カフェで人気のホイップクリームたっぷりのドリンク。あれは生クリーム(乳脂肪)ではなく、植物性油脂を乳化剤で白く濁らせた「プラスチックのような油」であることも少なくありません。
こうした「自然界に存在しない油」や「酸化しやすい植物油」を日常的に摂り続けると、どうなるでしょうか?
オイルパイプラインであるリンパ管が、ドロドロの廃油で詰まるイメージを持ってください。
結果、下半身に古い水と油が溜まり、物理的に冷たくなる。これが、いくら外から温めても解決しない冷えの正体です。
3. 小麦と夏野菜が「内臓の火」を消す
腸を冷やすパン食の罠
私の整体の経験則ですが、冷え性の方の背中を触ると、左側の肩甲骨周りがパンパンに張っていることが多いです。
これは「胃腸の疲れ」の反射です。
小麦(グルテン)は腸壁に炎症を起こしやすく、栄養吸収の効率を下げます。栄養が吸収できなければ、細胞内のミトコンドリアが熱を作るための燃料(ATP)不足に陥ります。
また、吉野先生は「パンと一緒に食べるもの」の問題も指摘されています。
パンにはマーガリン(植物油)、ジャム(糖質)、そして牛乳がセットになります。これらはすべて、日本人の腸を冷やし、汚す要因になり得ます。
トマトと唐辛子のパラドックス
「身体に良いから」と、冬でもトマトサラダを食べたり、カプサイシン効果を狙って激辛料理を食べたりしていませんか?
これも要注意です。
冷え性さんが避けるべき「良かれと思った」食材
- トマト・夏野菜:本来、夏の暑い時期に身体の熱を逃がすための野菜です。冬に食べれば、特に子宮周りを直接冷やします[*1]。
- 過度な唐辛子:食べている時は汗をかきますが、その後の「気化熱」で内臓温度を一気に下げます。吉野先生曰く、男性はまだしも、女性の子宮にとってはダメージが大きいとのこと[*1]。
4. 解決策:縄文の知恵「アサリと海苔」を取り戻せ
では、私たちは何を食べれば良いのでしょうか?
私の整体院では、「足の裏」の感覚を取り戻すために、重力に逆らわず生きることを指導していますが、食事においても「日本人の遺伝子(歴史)に逆らわない」ことが重要です。
最強の温活食材「アサリ」と「海苔」
吉野先生が推奨するのは、「貝類(アサリ、シジミ)」と「海藻(海苔、ワカメ)」です。
これには明確な理由があります。
【貝類の凄さ】
貝は動き回らない生物なので、冷たい水中でも固まらない良質な脂肪酸(飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のバランスが良い)を持っています。これが私たちの「細胞膜」の材料となり、寒さに強いしなやかな細胞を作ります[*1]。
【海苔の秘密】
実は、海苔や海藻を分解できる腸内細菌を持っているのは、世界でも日本人だけだと言われています[*1]。
海外の人にとって海苔はただの「黒い紙(消化できない繊維)」ですが、私たち日本人にとってはビタミン・ミネラルの宝庫。
アサリの味噌汁に海苔を入れ、ご飯を食べる。これだけで、サプリメントなど不要なほどの「温活完全食」になるのです。
佐藤式・温活完全食レシピ
「縄文デトックス味噌汁」
忙しい方でも大丈夫。冷凍アサリ(砂抜き済み)を使えば5分で完成します。
パンをやめた朝に、ぜひこれを飲んでください。
【材料(1人分)】
- アサリ(殻付き):100g程度
※身だけでなく、殻から出る出汁がミネラルの宝庫です。 - 焼き海苔:全型1/2枚
※味付け海苔ではなく、余計な添加物のない「焼き海苔」を選んでください。 - 味噌:大さじ1(できれば天然醸造のもの)
- 水:200ml
【作り方】
- 鍋に水とアサリを入れ、弱火〜中火でじっくり熱します(水から煮ることで良い出汁が出ます)。
- アサリの口が開いたら、火を止めて味噌を溶き入れます。
- お椀に注ぎ、最後に海苔を手でちぎってたっぷりと散らします。
★ポイント:海苔は食べる直前に入れること。
海苔のビタミンとアサリの良質な脂質が、あなたの細胞膜を修復してくれます。
5. 入浴の鉄則:43℃が運命を変える
最後に、物理的な「熱」の入れ方です。
「ぬるめのお湯で半身浴」をしていませんか? リラックス効果はあるかもしれませんが、冷え性の治療としては弱すぎます。
吉野先生の臨床経験では、「43℃以下の入浴では体温は変わらない」と断言されています[*1]。
熱いお湯(43℃程度)に浸かり、血管を一気に拡張させ、出た後に冷水を浴びるなどして収縮させる。
この、血管をポンプのように動かす行為こそが重要です。
「43℃のお風呂で血管をトレーニングする。これこそが、DNAに刻まれた日本人のための正解」なのです。
錆びついた自律神経と血管の機能を取り戻すには、これくらいのインパクトが必要です。
※ただし、いきなり熱湯に入ると危険です。追い焚き機能などを使い、徐々に温度を上げるなどして、身体を慣らしてください。
まとめ:冷え性は「足す」のではなく「引く」ことで変わる
ここまで、長文にお付き合いいただきありがとうございました。
結局のところ、私たちは「冷えている」のではなく、食生活の欧米化によって「熱を作れない身体」に自分自身を改造してしまっているのです。
結論として、私があなたに提案したいアクションは以下の3つです。
今日から始める「引き算」の温活
- 植物性油(サラダ油・加工油脂)を断つ:
リンパ管を詰まらせる元凶です。スナック菓子、冷凍食品、カフェのホイップクリーム。これらに含まれる「見えない油」を意識して避けてください。 - 小麦(パン)を控える:
腸を冷やし、栄養吸収を阻害します。朝のパンを「ご飯と味噌汁」に変えるだけで、身体の発電能力は変わります。 - 「和の知恵」を取り戻す:
アサリ(貝類)と海苔(海藻)。これらを味噌汁で摂り、43℃のお風呂で血管をトレーニングする。これが最短の解決策です。
「パンをやめるなんて無理」「お菓子がないとストレスが溜まる」。
そのお気持ち、痛いほど分かります。私もかつてはそうでした。
しかし、その「食べたい」という欲求自体が、センサーが狂っている証拠かもしれません。
まずは2週間。騙されたと思って、パンと悪い油を抜いてみてください。
高価な漢方や温活グッズに頼らなくても、あなたの身体は必ず、自分自身で熱を生み出す力(自家発電能力)を思い出します。
重力に負けない、温かくしなやかな身体を取り戻しましょう。
参考文献・出典
[*1] 吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜『あなたの冷え性、そのままだと危険かもしれません…冷え性の原因と対策』(2024/05/22) YouTube動画へのリンク
※記事内の医学的メカニズム(リンパ管と脂質の関係、トマトの作用、実証・虚証の分類等)は上記動画内の吉野医師の解説に基づき、著者の見解を加えて構成しています。
本記事は、著者(整体師)の個人的な経験と見解、および引用元の情報に基づくものであり、特定の疾患の治癒を保証するものではありません。記事内で紹介している食事法や入浴法は、一般的な健康情報としての提供を目的としています。重篤な症状や持病をお持ちの方は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。また、熱いお風呂への入浴は、高血圧や心臓疾患のある方にはリスクとなる場合がありますので十分にご注意ください。
佐藤 昌史(さとう まさし)
1967年生まれ、58歳。大阪市中央区なんばで整体院を営み8年。
「薬や手術に頼る前に、自分の自然治癒力を引き出す」を理念に、重力と調和する身体づくりを指導。特に足底センサーの覚醒と姿勢の関係に着目した施術を行う。
Amazonランキング(健康カテゴリー等)にて著書が3作連続ベストセラー1位を獲得。
趣味は終わりのない健康探求と、歴史ある場所への旅行。
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