冬季型うつ(SAD)(季節性情動障害)|光・食・体内時計で50代からの心と身体を整える方法
冬になると気分が落ち込む。やる気が出ない。外に出るのがつらい。
50代以降になると、こうした「冬の不調」は年齢のせいだと思いがちですが、実は 季節型うつ(季節性情動障害:SAD)の典型的なサインであることが多くあります。
日照時間の減少により、脳内のホルモン・体内時計・栄養バランスが乱れ、心身に大きな影響を与える病気です。 この記事では、生理学的根拠と実践的な方法をもとに、50代からできる冬の健康管理法をまとめています。
※本記事の一部は、吉野敏明先生の講演・配信内容を参考にしつつ、健康寿命アドバイザーとして再構成・要約しています。 医療情報ではなく、一般的な健康知識としてご覧ください。
冬季型うつとは?
冬季型うつは、日照時間が短くなる秋~冬に発症し、春頃に自然と改善する“季節性の情動障害”です。 一般の有病率は約1%ですが、50代以降では14〜16%に上昇すると報告されています。
主な症状:
- 気分の落ち込み
- 過眠・倦怠感
- 甘いものの異常な欲求
- 集中力の低下
- 孤独感や不安感
原因①|日光不足によるセロトニン低下
人間は光を浴びることで、脳内で「セロトニン」が作られます。 冬は光量が減るため、その合成が落ち込みやすくなります。
セロトニンが不足すると:
- 気分が沈む
- やる気が出ない
- 朝起きられない
一方で、暗さが増えるとメラトニン(眠気ホルモン)が過剰に分泌され、昼間でも眠気とだるさが続きます。
原因②|ビタミンD不足
日光を浴びることで活性化される「ビタミンD」。 日光不足の冬はビタミンDが低下しやすく、 認知機能・免疫・気分の安定に悪影響を与えます。
ビタミンD不足は、うつ症状・認知機能低下と関連が深く、 特に50代以降は生活習慣により不足しやすくなります。
原因③|体内時計の乱れ
人間の体内時計は、本来「24時間30分」で動いています。 光を浴びない生活を続けると、毎日30分ずつズレていき、生活リズムが後退していきます。
冬は外出機会が減り、室内での生活が増えるため、このズレが加速します。
原因④|甘いもの(糖)によるドーパミン異常
冬季型うつの人に共通する特徴として、甘いものを強く欲しがることがあります。 しかし、この甘いものこそが症状を悪化させる最大の原因です。
糖は:
- ドーパミンを過剰に放出させる
- その後すぐに落ち込み、不安と孤独感が強まる
- 依存状態をつくり、さらに甘いものを求める
「果物ならOK」「芋の甘さなら自然だから大丈夫」 ──こうした“例外”こそが改善を妨げます。
対策①|朝の光(橙色の光)を浴びる
冬季型うつの改善にもっとも効果が高いと言われているのが、朝日を浴びることです。
特に「橙色の光」が重要で、朝6:30〜7:00頃の太陽光が最適です。
朝日を浴びると:
- セロトニンが増える
- 17時間後に自然と眠くなる(メラトニン分泌)
- 生活リズムが整う
起きたらすぐ外に出るか、窓際で光を浴びる。スマホを見るのはNG。 この習慣をつけるだけで、気分の改善を感じる方が多くいます。
対策②|甘いもの(糖)を完全に抜く
うつ・不安・気分障害の改善の「前提」と言えるのが、甘いもの断ちです。
- 砂糖
- 果物
- さつまいも・干し芋
- 甘い飲み物
- チョコレート(95%でもNG)
これらすべてがドーパミンにも体内時計にも悪影響。 「例外を作らないこと」が改善の鍵になります。
対策③|ビタミンDとタンパク質をしっかり摂る
特におすすめの食材:
- 煮干し(ビタミンD豊富・アミノ酸スコア100)
- 青魚(イワシ)
- 海苔
- きのこ
- きくらげ
コンビニ食やレトルトではビタミンDは不足します。 小腹が空いたら煮干しや海苔をつまむ習慣がおすすめです。
対策④|歩く・動く
外を歩くことは、光・体温・代謝を整える最高の健康法です。 車移動が多い人は、意識的に歩く時間を作りましょう。
対策⑤|夜のブルーライトを避ける
夜のスマホ・テレビは睡眠ホルモン(メラトニン)を止めてしまい、 睡眠質を悪化させます。 寝る2時間前はブルーライトを避ける習慣をつけましょう。
最後に|実践することが「心を元に戻す」
冬季型うつの改善には、薬やサプリよりも、 朝日・食・歩行・実践 が何よりも大切です。
心が前向きになるのは、「新しく変わる」のではなく、 本来のあなたの優しさと愛が戻ってくること。 冬は、その回復のチャンスでもあります。
※本記事は健康に関する一般的な情報であり、医学的診断・治療に代わるものではありません。
体調に不安がある場合は医療機関をご利用ください。
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