ワキガ・体臭の原因は〇〇だった!〇〇を経てば匂いは消える?

ワキガ・体臭の原因は〇〇だった!〇〇を経てば匂いは消える?

【一生モノの「身体の知恵」をあなたへ 佐藤式・身体教育ライブラリー】

30年・8万人の臨床現場から導き出された「匂いの真実」。デオドラントで誤魔化す時代を終わらせ、身体の内側から清浄さを取り戻すための「食の引き算」と「身体教育」の真髄をここに記します。

【結論】ワキガは「遺伝」ではなく、不自然な食習慣による「脂質代謝の事故」である。
精製された液体の油を「引き」、本来の形で脂質を摂ることで、匂いは根源から消失する。

「ワキガは遺伝だから治らない」「この体質とは一生付き合うしかない」。そう諦めて、毎日制汗剤を塗り込み、強い香水で覆い隠していませんか?しかし、身体構造の適応を深く理解すれば、その悩みは驚くほどシンプルに解決します。臨床の現場では、「炎症の元」である植物性油(液体油)を完全に断つことで、長年苦しんできたワキガや深刻な体臭が、わずか1ヶ月で消失するケースが後を絶ちません。なぜ、あなたが食べた油が「匂い」となって漏れ出すのか。その生化学的なメカニズムを解明します。

1. 匂いの原料は「あなたが食べた油」のゴミである

ワキガ特有の匂いが発生する場所は、脇の下や乳輪、陰部などに存在する「アポクリン汗腺」です。しかし、誤解してはいけないのは、「アポクリン汗腺そのものが悪なのではない」ということです。問題は、そこから排出される「内容物」にあります。

現代人が「健康に良い」と信じて摂取しているオリーブオイルや、安価なサラダ油、揚げ物に含まれる植物性油(不飽和脂肪酸)は、体内で代謝される過程で「ケトン体」を生成します。

【匂いを生む3つの代謝産物】

  • アセト酢酸:脂質代謝の過程で生じる酸性物質。
  • β-ヒドロキシ酪酸:過剰な脂質流入のサイン。
  • アセトン:非常に揮発性が高く、強い刺激臭を放つ気体。

通常、これらは尿や便として、あるいは肺から呼吸と共に排出されます。しかし、日本人の処理能力を遥かに超えた量の植物性油(液体油)を摂り続けると、行き場を失った脂質のゴミは、毛細血管が密集する脇の下から「汗」に混じって無理やり体外へ押し出されます。つまり、ワキガとは「身体が猛毒の油を必死に捨てている排泄行為」なのです。

2. 「酸化」と「腐敗」:身体の中で起きているボヤ騒ぎ

排出された直後の汗は本来無臭に近いです。しかし、ここから二段階の「事故」が起きます。

第一に、「油の酸化」です。液体の植物性油は空気に触れる前から体内でも酸化しやすく、細胞を傷つける「アルデヒド」などの有害物質へと変貌します。第二に、皮膚の常在菌による分解です。汗腺から出た「酸化した古い油」と、腐敗臭の元となる「酪酸」が皮膚表面で混ざり合うことで、あの独特で強烈なワキガ臭が完成します。

身体の内側が「精製油」というガソリンで常に火傷状態(慢性炎症)にあるからこそ、匂いというアラートが鳴り止まないのです。

3. 日本人の身体構造:軽自動車にガソリンを注ぎ込む悲劇

なぜ、欧米人に比べて日本人はこれほど「匂い」に敏感になり、また悩みが増えたのでしょうか。それは、日本人の遺伝子が「液体の抽出油を処理する設計図を持っていない」からです。

戦前までの日本人は、「玄米のぬか」「木の実」「大豆」「魚」といった、食材という強固なパッケージの中に自然に存在する脂質を、よく噛んで、ゆっくりと、微量に摂取してきました。これらは酸化のリスクが極めて低く、身体が必要な分だけを「教育的」に吸収できる仕組みになっていました。

しかし、戦後の食糧政策により、液体の精製油を直接「流し込む」習慣が浸透しました。排気量の小さい「軽自動車(日本人の身体)」に、無理やり「大型タンク車のガソリン(液体油)」を注ぎ込めば、タンクは溢れ出し、漏れたガソリンが異臭を放つのは物理的な必然です。現代のワキガの正体は、まさにこの「代謝のキャパオーバー」なのです。

4. 解決策:1ヶ月の「身体教育」で匂いを断つ

根本解決は、匂いを上書きするデオドラント剤でも、汗腺を焼き切る手術でもありません。「病気の元・炎症の元」である植物性油(四毒の一つ)を、1ヶ月間完全に皆無(ゼロ)にする「身体教育」を自分自身に施すことです。

【実践!匂いを消すための食の引き算】

  • 揚げ物・炒め物を「皆無」にする:調理法を「蒸す・煮る・焼く(油なし)」へ変更する。
  • 精製油入りの食品を断つ:市販のパン、菓子類、ドレッシング、マヨネーズを冷蔵庫から排除する。
  • 「パッケージされた脂質」へ回帰:油は玄米、味噌、納豆、旬の魚から「食材の一部」として摂取する。

これを1ヶ月徹底すると、体内に沈着していた「古い酸化油」が排泄されきり、新しく生成される汗の内容物が劇的にクリーンに変わります。臨床の場では「夫の枕の匂いがなくなった」「思春期の息子のワキガが消えた」という喜びの声が、毎日のように報告されています。

結論の例え話:腐った水を汲み出す「井戸の掃除」

あなたの身体を、一軒の家の庭にある「井戸」に例えてみましょう。

長年、その井戸に「良かれと思って」古い油や汚れた水を注ぎ込み続けてきたら、井戸の底にヘドロが溜まり、汲み上げるたびに悪臭を放つようになります。この匂いを消すために、井戸の周りに香水をまいても意味はありません。

解決策はただ一つ。まず汚れた水を注ぐのを今すぐやめ、底に溜まったヘドロ(酸化した植物性油)をすべて汲み出しきることです。不純物を「引き」さえすれば、あなたの内側からは、本来の清らかで無垢な水(清浄な体液)が自然と湧き出してくるのです。

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【本記事の知恵の出典(エビデンス)】

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