コレステロールとは何か|「高すぎても・低すぎても」を身体のしくみで整理する(後編)

コレステロールとは何か|「高すぎても・低すぎても」を身体のしくみで整理する(後編)

引き算の健康法

「自分史上、一番軽い身体を手にいれる」

何かを足す健康情報の迷路から抜け出すために。

何かを足す健康情報は溢れていますが、今のあなたにとって 「何が不要で、何を引けば身体が整うのか」 と言う正解は、どこにも書かれていません。

「自分史上、一番軽い身体を体感」してください。

その迷路から抜け出すために、あなたの不調を整理する場所として活用してください。

そして自分史上、一番軽い身体を手に入れてください。

コレステロールとは何か|「高すぎても・低すぎても」を身体のしくみで整理する(後編)

健診の数値だけを見ると不安になります。
でも、コレステロールは「敵」ではなく、身体(からだ)を作る材料でもあります。
ここでは 善悪ではなく“役割と流れ”で、全体像を整理します。

まず押さえる結論|コレステロール=材料/中性脂肪=貯金

コレステロールは、細胞膜ホルモン胆汁酸などに関わる「材料」です。
一方で中性脂肪(トリグリセリド)は、余ったエネルギーをためておく「貯金(燃料の在庫)」です。
似た言葉でも役割が違うので、整理の地図も分けると理解がラクになります。

1. コレステロールの主な役割|「材料」として何に使われるか

1-1|細胞膜の材料(“膜の丈夫さ”に関わる)

身体(からだ)は細胞の集まりで、細胞は膜で形が保たれています。
コレステロールはこの膜の構造に関わるため、「材料として必要」という前提があります。

1-2|ホルモンの材料(体温・睡眠・気分などの“調整”に関わる)

性ホルモンや副腎系ホルモンなどは、材料の流れとしてコレステロールと関係づけられます。
そのため「ゼロが正義」というより、材料が足りる/余るの両方を見ていく整理が現実的です。

1-3|胆汁酸の材料(脂質を消化するために使う)

脂質は水と混ざりにくいので、消化の場(小腸)では“混ぜる工夫”が必要になります。
そこで胆汁(胆汁酸)を使い、脂質を細かくして消化を進めやすくする、という整理ができます。

※ここは「診断」ではなく「仕組みの理解」です。症状が強い場合は医療機関へご相談ください。

2. 脂質の消化と“運ばれ方”|口→胃→小腸→リンパ→肝臓

2-1|口:噛むほど“後工程”がラクになる

食べ物は口で細かくされ、唾液と混ざって次の工程へ進みます。
噛む回数が少ないと、食塊が大きいまま進むため、後工程(小腸・膵臓)が“頑張る”方向になりやすい、と整理できます。

2-2|胃:脂質は「主役ではない」場

胃は主にたんぱく質を扱う場として語られます。
油が多い・早食い・噛まない、が重なると「胃が重い」「もたれる」と感じる人がいます(個人差あり)。

2-3|小腸:胆汁+膵臓の酵素で“分解→吸収”

小腸では、胆汁で脂質を細かくし、膵臓由来の消化酵素(例:リパーゼ)が働きやすい環境を作る、という説明が一般的です。
ここで重要なのは、「油が多い」「ドカ食い」「噛まない」が重なるほど、消化側の負担が増えやすい点です。

2-4|吸収後:小腸→リンパ管→血流→肝臓(脂質の特徴ルート)

分解・吸収された脂質は、小腸の中で再び組み立てられ、カイロミクロンという粒として運ばれる、と整理されます。
この粒は、いきなり血管へではなく、まずリンパ管へ入り、のちに血流へ合流して肝臓へ向かう、と説明されます。

ポイントここを押さえると理解が速い
脂質は“粒”で運ぶ 水に溶けにくいので、タンパク質などと組み合わせて“運搬形”を作る
リンパを経由する 脂質の運搬は、他の栄養素と少し違うルートがある(と整理される)
肝臓がハブ 材料の再配分・回収・排泄(胆汁)まで、肝臓が関わる場面が多い

3. HDLとLDLを“役割”で理解する|掃除屋と配達屋

LDL:肝臓から全身へ届ける「配達屋」
HDL:余分を回収して肝臓へ戻す「掃除屋」

3-1|善悪ではなく「物流」として見る

LDLもHDLも、身体(からだ)の中の“物流”の役割です。
だから、単純に「善=正義/悪=敵」と決めるより、何が多いのか・何が不足しているのかを落ち着いて見るほうが、整理が進みます。

3-2|本当に気にされるのは「状態変化(例:酸化)」の文脈

LDLは、量だけでなく“状態変化”が話題になることがあります。
その背景には、生活全体(加工食品・揚げ物頻度・睡眠・ストレス・炎症など)が絡む可能性がある、という整理ができます。

※「酸化LDL」などの用語は医療現場でも使われますが、ここでは診断ではなく理解の整理として扱います。

4. 多すぎると何が起きやすいか|血管・胆のう・膵臓の話題

整理:多い=即アウトではなく、負担が“積み上がる条件”を見ます

4-1|血管:動脈硬化の文脈で語られる

コレステロールの話は、動脈硬化の文脈で語られることが多いです。
ただし実際には、数値だけでなく、生活習慣や炎症、状態変化なども含めて考える必要がある、という見方があります。

4-2|胆のう:胆汁の“濃さ”と滞りが話題になる

胆汁は脂質の消化に関わります。コレステロールは胆汁の材料にも関係するため、
条件が重なると胆のう側で“滞り”が話題になることがあります(例:胆泥→胆石と説明される流れ)。

4-3|膵臓:噛まない・早い・多いが重なると負担が偏りやすい

膵臓は脂質やたんぱく質の消化に関わる酵素を出します。
そのため、油の多い食事を早く・噛まずに食べる習慣が続くと、膵臓側が“頑張る”形になりやすい、と語られます。

※強い腹痛・嘔吐・発熱・黄疸などがある場合は、速やかに医療機関へご相談ください。

5. 少なすぎると何が起きやすいか|「材料不足」の見立て

コレステロールは材料なので、不足が続くと、ホルモンや膜の材料が足りない方向へ傾く可能性があります。
その結果として、体温・睡眠・気分・乾燥感などの“調整”がうまくいかないと感じる人もいます(個人差あり)。

ここで大切なのは、「下げれば良い」ではなく「材料として必要」も同時に持つという視点です。

6. 中性脂肪との違い|数字の意味が変わるポイント

6-1|中性脂肪は“在庫”(余ったエネルギー)

中性脂肪は、余ったエネルギーが“在庫化”したものとして整理されます。
食べ過ぎや、甘いもの・清涼飲料などが習慣になっている場合に話題になりやすい領域です。

6-2|コレステロールは“材料”

コレステロールは、細胞膜・ホルモン・胆汁酸などの材料として使われます。
だから「材料の物流(LDL/HDL)」という見方が役立ちます。

項目コレステロール中性脂肪
役割 体を作る材料(膜・ホルモン・胆汁など) エネルギーの貯金(在庫)
見方 運ぶ/回収する(LDL/HDL)の物流 余剰(食べ方・糖質・活動量)の反映
生活での整理 加工油の頻度・胆汁・食物繊維・魚など 間食・甘い飲料・食べる速度・夜食など

7. 排泄(出す流れ)まで含めて整理|胆汁→腸→便

7-1|胆汁は腸へ出る(脂質の消化を助ける)

胆汁は小腸へ出て、脂質の消化を助けます。
ここにコレステロールが材料として関係するため、“使う→出す”の流れをセットで見ると理解が深まります。

7-2|腸では「再吸収」も起きる(腸肝循環)

胆汁酸は腸で役割を果たした後、一部が再吸収されて肝臓へ戻る循環がある、と整理されます。
だから、生活側でできることとして「出す流れ」を後押しする視点が役立ちます。

7-3|食物繊維(海藻など)を“習慣”で増やす

食物繊維は、腸の内容物の性質や排便リズムに関わるため、結果として“出す”側の助けになる可能性があります。
特に海藻などは、日常に入れやすい選択肢です。

8. 今日からの実装|2週間で“体感”を観察できる形へ

やることは多くしません。「ひとつだけ」→ 0〜10で記録

8-1|最初の2週間は、下から1つだけ選ぶ

  • 揚げ物(外食・惣菜)の回数を減らす
  • 菓子パン/スナックの頻度を落とす(週◯回→週◯回)
  • 海藻を「小鉢1つ」増やす
  • 青魚を週に数回へ寄せる(イワシ・サバ・アジなど)
  • 噛む回数を増やす(“30回のつもり”で速度を落とす)

8-2|毎日0〜10でメモ(体感の変化を拾う)

記録項目(例)0〜10のつけ方(例)
胃の重さ0=軽い/10=かなり重い
眠気(食後)0=なし/10=強い
朝の軽さ0=重い/10=軽い
だるさ0=なし/10=強い

変化があれば「合っている可能性」。変化がなければ「別の1手」に切り替える。
原因探しで自分を責めず、生活側で土台を整える視点です。

まずは健康相談してください。
今の状態を短く書くだけでOKです。
言葉がまとまっていなくても大丈夫です。
思い当たることを箇条書きでも構いません。
必要な整理はこちらで行います。





    ※当サービスは医療行為ではありません。

    佐藤昌史
    身体教育家 佐藤 昌史 (さとう まさし)

    健康業界30年。大阪なんばにて50代以上へ「何かを足す」のではなく「引き算の健康法」の指導をしています。

    ご予約・お問合せ:info@cs60japan.com 電話:070-1045-4503

    参考文献

    1. 脂質の消化吸収(胆汁酸・膵リパーゼ・ミセル・カイロミクロン)の基礎:生理学/栄養学の教科書レベルの整理
    2. リポタンパク(VLDL/LDL/HDL)の役割と逆コレステロール輸送:脂質代謝の基礎(教科書・総説の整理)
    3. 胆汁酸と腸肝循環、食物繊維と排便:消化生理学の基礎(教科書・総説の整理)

    免責事項

    本記事は、健康に関する一般的な情報提供および生活習慣を見直す際の「考え方の整理」を目的としています。 医療行為(診断・治療・処方等)を行うものではなく、効果を保証するものでもありません。 症状が強い場合、急な悪化、胸痛・呼吸困難・強い腹痛・失神など緊急性が疑われる場合は、速やかに医療機関へご相談ください。 食事や生活習慣の変更は個人差があり、既往歴・服薬状況等により注意が必要な場合があります。 必要に応じて医師・管理栄養士等の専門家へ相談の上、ご自身の責任で実施してください。 ご予約・お問合せ:info@cs60japan.com/電話:070-1045-4503