【前編】風邪を引く真の原因は寒さではない—感染を防ぐ「免疫バリア」と食事の決定的な関係とは?

【前編】風邪を引く真の原因は寒さではない—感染を防ぐ「免疫バリア」と食事の決定的な関係とは?

【本記事の知恵と哲学について】

本記事は、身体教育家・佐藤式の視点から、風邪・感染症の根本原因と予防法について、**日本の病を治す 吉野敏明チャンネル**で語られた内容に基づき、解説しています。

【全編】風邪を引く真の原因は寒さではない—感染を防ぐ「免疫バリア」と食事の決定的な関係

年末年始や季節の変わり目になると、「寒くて風邪を引いた」「乾燥のせいだ」と考えがちですが、本当にそうでしょうか?

風邪や感染症は、偶然なるものではありません。病気になる最大の原因は、**外的な環境よりも、あなたの身体の「免疫力」が低下していること**にあります。そして、その免疫力を最も大きく左右するのが、直近の「食事」なのです。

1. 風邪の真の原因:気候よりも「会食」

吉野医師の解説では、風邪を引き起こす根本原因は、寒さや乾燥といった気候的な問題よりも、私たちの生活習慣、特に「飲食」にあると指摘されています。

1-1. 免疫力低下の最大の要因は「暴飲暴食」

  • **飲食の影響の大きさ:** メンタルや気候も免疫に影響しますが、最も影響を与えるのは「食事」です。発熱や咳などの症状が出る**前日、あるいは48時間以内に何をしていたか**が決定的に重要です。
  • **潜伏期間の誤解:** 寒い思いをした直後や、人混みに行った直後に発症したと感じても、それは症状が出たタイミングにすぎません。その背景には、すでに食べ物の影響による免疫低下があるのです。
  • **避けるべき「病気の元」:** 会食などで**食の引き算**が難しい場合でも、最後のデザート(アイスやケーキ)、揚げ物、ドレッシングのかかったサラダといった**病気の元**となる物質を避けるだけでも、免疫バリアの破壊を防げます。

2. 感染のメカニズム:免疫バリア突破の4つの段階

ウイルスや細菌が体内に侵入し、実際に発病する(感染する)までには、以下の4つの段階があり、それぞれの段階で身体の免疫(生体防御バリア)が重要な役割を果たします。

  1. **侵入(しんにゅう):** 体に入ってくること。うがいや鼻をかむことで排出可能です。
  2. **定着(ていちゃく):** 粘膜などに留まること。粘膜や歯の表面に付着した状態です。
  3. **伝播(でんぱ):** 定着したものが喉、気管支、肺へと奥に広まること。免疫が働いていれば、痰や唾として排出されます。
  4. **感染(かんせん):** ウイルスが細胞膜や血管の中に入り込むこと。この最終段階で初めて発病となります。

**食事の悪さ**は、この防御機構(免疫)をいとも簡単に下げてしまい、最終段階の**感染**を許してしまうのです。

3. 最強の予防策は「手洗い・うがい」よりも「歯磨き(ブラッシング)」

予防策として手洗いやうがいが強調されますが、吉野医師は**「歯磨き(ブラッシング)」**こそが風邪予防に最も効果的であると強調しています。

3-1. なぜ歯磨き(ブラッシング)がウイルス排出に効くのか

ウイルスは口の中に**定着**していても、物理的に剥がしてしまえば発病には至りません。うがいだけでは取り除けない粘膜や歯の表面に付着した汚れを、ブラシで物理的に除去することが、ウイルスを体内に侵入させないための強力な防壁となります。

帰宅後は手洗い・うがいだけでなく、**必ず歯磨き(ブラッシング)をする**ことが、奥への伝播・感染を防ぐ鉄則です。

3-2. マスクの役割と生活習慣

  • **マスク:** マスク自体にウイルスの侵入を防ぐ効果は期待できませんが、至近距離での飛沫防止や、喉の保湿には役立ちます。
  • **飲酒対策:** アルコールによる脱水は喉を乾燥させ、風邪の原因になります。飲酒の際は必ず水や白湯を飲み、寝る前の水分補給も徹底してください。
  • **加湿対策:** 加湿器を使う場合は、カビやウイルスを飛散させない「加熱式(スチーム式)」が推奨されます。

結論の例え話:お城の防衛戦における優先順位

〜最強の防衛策は「食事による城壁の強化」と「城門の掃除」〜

風邪予防における優先順位を、**「お城の防衛戦」**に例えてご説明します。

**食事(食の引き算) = 城壁と兵士の強さ:** これが最も重要です。暴飲暴食をするということは、自国の兵士(免疫細胞)に毒を盛って弱らせ、城壁(粘膜バリア)を自ら壊しているようなものです。これでは、いくら外で警戒しても敵(ウイルス)に簡単に攻め込まれてしまいます。

**歯磨き(ブラッシング) = 城門の掃除:** 城門の前(口の中)に敵がこびりついているのを、ほうき(ブラシ)で物理的に掃き出す行為です。水を撒く(うがい)だけでは、しがみついている敵を排除しきれません。

したがって、まずは兵士を万全の状態にする(食事を整える)こと、そして城門の敵を掃き出す(歯磨き(ブラッシング)をする)ことが、外敵を防ぐ最強の防衛策となるのです。

【シリーズナビゲーション】

【全編】現在地 中編へ > 後編へ >
まずは無料相談・予約をする >

(元動画:[YouTube 年末年始にかかりやすい病気とその対策](https://www.youtube.com/watch?v=msutpS6-8m8))