【衝撃】植物油は「飲むサビ」だった?動物性油との決定的な違いと、体に残る猛毒の正体
こんにちは。身体観察家/身体教育家の佐藤 昌史です。
皆さんは普段、料理に使う「油」について、どれくらい意識していますか?
「動物性の脂(ラードや牛脂)は太るし体に悪そう。植物性の油(サラダ油やオリーブオイル)はヘルシーで血液サラサラになりそう」
そんな常識を信じて、サラダにたっぷりとオイルをかけてはいませんか?
実は、その「ヘルシーなイメージ」こそが、現代人の体を内側から蝕んでいる最大の原因かもしれないのです。
今回は、吉野敏明医師の提言をベースに、最新の科学的エビデンスを交えて「植物性油の本当の恐ろしさ」について深掘りします。なぜ魚の油は良くて、抽出された植物油は危険なのか。そのメカニズムを分子レベルで観察していきましょう。
1. 日本人の油摂取量は戦前の「50倍」異常事態
まず、私たちが置かれている現状を直視しましょう。
現代の日本人は、戦前に比べて約50倍もの植物性油を摂取していると言われています。
かつての日本人の食卓を想像してください。
油を使った料理といえば、特別な日の天ぷら程度。家庭料理に「炒め物」や「揚げ物」が頻繁に登場することはありませんでした。
私たちは本来、玄米のぬか層、味噌、豆腐、納豆といった「食材そのもの」に含まれる脂質から、必要な必須脂肪酸(リノール酸やα-リノレン酸)を自然な形で摂取していたのです。
なぜこれほど激増したのか?「世界商品」としての油
油がこれほど普及した背景には、健康上の理由ではなく、経済的な理由があります。
油は、金、石油、ダイヤモンドと同様に「世界商品」(国境や文化を超えて売れる商品)として位置づけられています。
本来、産業廃棄物となるような種子の搾りかすから、化学溶剤を使って極限まで油を抽出し、「植物性だから健康に良い」というマーケティング(キャンペーン)を行うことで、莫大な利益を生む巨大産業が作り上げられました。
私たちは、「健康のため」と思い込まされながら、実は工業製品としての油を大量に消費させられている可能性があるのです。
2. 「植物油=ヘルシー」の嘘。体内で発生する猛毒の正体
「でも、植物の油ならサラサラしていて体に良いのでは?」
そう思う方も多いでしょう。しかし、ここには致命的な化学的落とし穴があります。それが「酸化」と「アルデヒド」です。
酸化が生む猛毒「ヒドロキシノネナール(4-HNE)」
植物性油(特にリノール酸などのオメガ6系)は、非常に不安定で酸化しやすい性質を持っています。
加熱調理や、体内に入った後の代謝過程で酸化すると、「アルデヒド」という物質に変化します。
お酒を飲んだ時に出る「アセトアルデヒド」も同じアルデヒドの一種ですが、こちらは水溶性(水に溶ける)ため、汗や尿として比較的速やかに排出されます。
しかし、油の酸化によって生じるアルデヒド(特に4-ヒドロキシ-2-ノネナール:4-HNEなど)は、脂溶性で水に溶けません。
これが最大の問題です。
- 科学的エビデンス:
4-HNEは「脂質過酸化の最終産物」として知られ、非常に高い細胞毒性を持ちます [cite: 2.1, 2.3]。
この毒性は、細胞内のタンパク質やDNAと結合して機能を破壊し、アルツハイマー病、糖尿病、動脈硬化、がんの進行に関与することが多くの論文で示唆されています [cite: 2.2, 2.5]。
吉野医師は、水に溶けずに排出されにくいこの毒素が体内に残留・蓄積することで、水嚢胞、肝嚢胞、腎嚢胞などの原因になり得ると指摘しています。まさに、油汚れが換気扇にこびりつくように、私たちの臓器に「取れない汚れ」として溜まっていくのです。
3. 動物性油 vs 植物性油:吸収のされ方が違う
「では、なぜ魚の油(オメガ3)は良いと言われるのか?」
魚の油も酸化しやすい点では同じですが、決定的な違いは「摂取形態」と「吸収経路」にあります。
- 魚や大豆(丸ごと食べる場合):
食材に含まれる油は「リン脂質」やタンパク質と結びついた状態で存在しています。この形であれば、私たちの体は効率よく、安全に吸収・利用できます [cite: 3.1]。 - 精製植物油(油として飲む場合):
ボトルに入った植物油は、人工的に抽出された「中性脂肪(トリグリセリド)」そのものです。これを直接摂取すると、小腸からカイロミクロンという形を経てリンパ管に入り、全身を巡ります。この量が多すぎると、処理が追いつかず、体内で酸化し、前述の炎症や毒性の原因となります。
つまり、「魚が良い」のではなく、「魚という食材(リン脂質)として摂るのが正解」であり、「サプリやボトル入りの魚油(中性脂肪)」を大量に摂れば、それもまた害になり得るということです。
4. 体を内側から燃やす「炎症の火」
植物性油(オメガ6)の過剰摂取が引き起こすもう一つの恐怖が「慢性炎症」です。
私たちの体内で、オメガ6脂肪酸(アラキドン酸)は、炎症を引き起こす物質(エイコサノイド)の原料となります。
- プロスタグランジンE2 (PGE2): 発熱や痛みを引き起こし、血管の炎症を促進します [cite: 6.1, 6.4]。
- トロンボキサンA2 (TXA2): 血管を収縮させ、血小板を固めて血栓(脳梗塞や心筋梗塞の原因)を作ります [cite: 6.3]。
- ロイコトリエン: 白血球を呼び寄せ、アレルギー反応や組織破壊を促進します。
これらは本来、怪我をした時などに体を守るために必要な反応(防御システム)です。
しかし、植物油を常食することは、「焚き火にガソリンを注ぎ続ける」ようなもの。
材料(オメガ6)が過剰にあるため、必要のない時でも炎症の火が燃え広がり、アトピー、花粉症、生理痛、動脈硬化、そして「がん」といった形で、自分の体を焼き尽くしてしまうのです [cite: 6.5, 6.6]。
結論:私たちはどう生きるべきか
動物性油(飽和脂肪酸)は、常温で固まるため「血液ドロドロ」の悪者にされがちですが、実は化学的に非常に安定しており、酸化しにくいという利点があります。加熱調理に使うなら、酸化して猛毒(アルデヒド)を生む植物油より、ラードやバターの方がはるかに理にかなっているとも言えます。
しかし、最も大切なのは「抽出された油を直接飲まない・かけない」ことです。
- 揚げ物・炒め物を減らす
- ドレッシングやマヨネーズを控える
- 油は、玄米、大豆、魚などの「食材」から摂る
この、かつての日本人が当たり前にしていた食生活に戻ること。
それが、現代病という名の「油による汚染」から身を守る、唯一にして最強の方法です。
身体観察家として、あなたの体が発する「炎症のサイン」を見逃さないでください。
引用・参考文献:
- [cite: 2.1] Wikipedia, “4-Hydroxynonenal” (4-HNEの概要と生成過程)
- [cite: 2.2] PMC8994689, “Oxidative Stress and 4-hydroxy-2-nonenal… in Aging-related Diseases” (アルデヒドの毒性と疾患との関連)
- [cite: 2.3] PMC3964795, “4-hydroxynonenal in the pathogenesis… of human diseases” (脂質過酸化最終産物としての毒性)
- [cite: 3.1] Omegor.com, “Omega 3: Bioavailability of Triglycerides, Ethyl Esters and Phospholipids” (オメガ3の吸収形態の違い)
- [cite: 6.1] Taylor & Francis, “Eicosanoids – Knowledge and References” (エイコサノイドと炎症)
- [cite: 6.4] Spandidos Publications, “Analysis of polyunsaturated fatty acids… in hepatic ischemia” (アラキドン酸カスケードとPGE2)
- [cite: 6.5] PMC4808858, “An Increase in the Omega-6/Omega-3 Fatty Acid Ratio Increases the Risk for Obesity” (オメガ6/3バランスと炎症・血栓リスク)
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一人ひとりの体の声を丁寧に聴きながら、無理のない方向へ導くことを大切にしています。
※本記事の内容は、特定の医学的助言を提供するものではなく、情報の提供を目的としています。
※健康状態に関する判断や治療については、専門の医師にご相談ください。
※引用されたエビデンスは記事執筆時点のものであり、将来的に更新される可能性があります。











