【中編】心の不調の真犯人「四毒」:セロトニン合成を阻害する3大メカニズムとは?

【中編】心の不調の真犯人「四毒」:セロトニン合成を阻害する3大メカニズムとは?

【本記事の知恵と哲学について】

本記事は、身体教育家・佐藤式の視点から**日本の病を治す 吉野敏明チャンネル**で語られた内容に基づき、解説しています。

【中編】心の不調の真犯人「病気の元」:セロトニン合成を阻害する3大メカニズム

前編では、うつ病患者の激増は、ストレスの増加ではなく、「病名の再設計」と「心の風邪キャンペーン」という社会的な要因に深く関わっていることを解説しました。

では、現代人の心の不調の**根本原因**はどこにあるのでしょうか?それは、現代の食生活に蔓延する**「病気の元」**が引き起こす、全身レベルの「慢性炎症」と「ホルモン変動」にあります。

本記事では、うつ症状や不安症の発生に、**脳ではなく腸管が深く関わる**メカニズムを、具体的かつ科学的な視点から解説します。

1. 医学的な「セロトニン仮説」と根本的な誤解

現在の医学では、うつ病の原因は「セロトニンの取り込み障害」にあるという説が主流です。セロトニンは、情緒の安定、意欲、睡眠、食欲、自律神経の調節に関与するホルモンです。

この仮説に基づき、セロトニントランスポーターの制御を試みるSSRIやSNRIといった薬が大量に販売されています。しかし、このアプローチだけでは症状が軽くなる代わりに、新たな副作用に悩まされるケースが後を絶ちません。

2. 心の安定を破壊する「病気の元」の3大メカニズム

セロトニンは、脳で合成されるよりも、実は**90%が腸管(小腸)で合成**されています。このセロトニン合成を直接的に阻害し、心の安定を根底から破壊しているのが、現代の食が抱える3つの大きな問題です。

2-1. メカニズム①:植物油による神経の慢性炎症

「体に良い」とされている**オメガ6系の植物性の油**(大豆油、コーン油など)は、全身の慢性炎症、特に**神経の炎症ルート**に深刻な影響を与えます。

  • **植物油の成分:** 大豆油はリノール酸(オメガ6)が約7割を占めます。オリーブ油もリノール酸は少ないですが、約25%は含まれています。
  • **炎症性サイトカインの激増:** 植物性の油の過剰摂取は、体内でIL-6やTNF-αといった炎症性サイトカインを激増させます。これにより、神経系に慢性的な炎症が起き、セロトニンを取り込む部位に悪影響を及ぼします。

2-2. メカニズム②:高血糖によるコルチゾール(ストレスホルモン)の産生

甘いものや精製された炭水化物による**高血糖**と、それに伴うインスリンの急激な変動も、心の安定を脅かします。

  • **コルチゾールの増加:** 血糖値が乱高下すると、身体は血糖値を安定させようとして交感神経が優位になり、**コルチゾール(ストレスホルモン)**が過剰に分泌されます。
  • **自律神経の乱れ:** この血糖変動とコルチゾール生成のサイクルこそが、慢性的な不安や緊張、自律神経の乱れを引き起こす大きな要因です。

2-3. メカニズム③:甘いものと小麦粉による腸内細菌層の悪化

セロトニンの主要な合成場所である腸管は、現代の**「病気の元」**によって深刻なダメージを受けています。

  • **セロトニン合成の妨害:** 甘いもの(サツマイモや干し柿のような自然な糖質も含め)や小麦粉は、腸内細菌層を悪化させ、セロトニン前駆体の代謝を抑制してしまいます。
  • **加工食品の影響:** さらに、加工食品に含まれる食品添加物も腸を慢性炎症にさせ、セロトニンが合成できない環境を作り出します。

3. 心の不調を改善する唯一の法則:「食の引き算」

心の不調を根本から解決するためには、脳に薬を投与する対症療法ではなく、**腸管からのセロトニン合成を回復させる**必要があります。

その鍵となるのが、植物性の油、甘いもの、小麦粉、加工食品という**「病気の元」**を排除する**「食の引き算」**です。

精神科医の中には、「精神疾患を治すとき、何が大事なのか?まず甘いもの全部やめるところからです」と断言する医師もいるように、**減らすのではなく、完全にやめる**ことが、セロトニン合成の回路を回復させる最初のステップなのです。

結論:脳への薬より、腸という「畑」の改良

〜心の種を植える「畑」はどこにありますか?〜

抗うつ薬(SSRI)は、脳内のセロトニンが働いている**部屋の鍵穴を一時的にいじる**ようなものです。しかし、セロトニンという「心の栄養」を作り出している根本的な場所は、**腸という畑**にあります。

この畑が、**病気の元**という「農薬」と「雑草(悪玉菌)」で荒れ果てている限り、いくら鍵穴をいじっても、心の栄養は十分供給されません。

**本当に心の不調から卒業するためには、薬に頼る前に、まず腸という畑を耕し、病気の元となる精製された甘いもの・小麦・農薬を断つ、いわゆる「食の引き算」の身体教育が必要です。**

次回の後編では、実際に**食の引き算**を行った方々からの劇的な改善事例や、薬の副作用との対比を通じて、その圧倒的な効果を検証します。

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(元動画:[YouTube 激増するうつ病](https://www.youtube.com/watch?v=y_xAP_Ihon0))