読むだけで健康になれる教科書
【睡眠編】 Vol.3

夜中に目が覚めるのは、体内の
「ブラック企業化」が原因です。

~悪夢と歯ぎしりを引き起こす「夜の低血糖」と「借金取り」の話~

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「夜中2時〜3時に、なぜかパチっと目が覚めてしまう」

トイレに行きたいわけでもないのに、動悸がしたり、嫌な夢を見て起きたりする。
そして、朝起きると顎がだるい(歯ぎしり)。

「ストレスのせいかな?」と思っているなら、半分正解で半分間違いです。
そのストレスは、あなたの心が弱いからではなく、あなたが夕食後に食べた「甘いもの」が作り出した物理的な反応だからです。

あなたの体内で起きている「闇金融」の取り立て

なぜ、甘いものを食べると夜中に目が覚めるのでしょうか?
吉野敏明医師は、このメカニズムを「ブラック企業の資金繰り」に例えて解説しています。

🏢 体内工場と闇金融の物語

① 偽りの好景気(甘いもの摂取)
あなたは疲れを癒すため、甘いものという「高金利の借金」をしました。
一瞬だけ現金(血糖値)が溢れ、「幸せだ!(ドーパミン)」と工場(脳)は浮足立ちます。
② 強制捜査(インスリン分泌)
しかし、すぐに規制当局である「鬼の徴収官(インスリン)」がやってきます。
溢れた現金(血糖値)を根こそぎ没収し、工場は一転して「倒産寸前(低血糖)」に陥ります。(※1)
③ 反社の介入(ストレスホルモン)
倒産(死)を防ぐため、工場長(脳)は「裏社会の解決屋(コルチゾール・アドレナリン)」を雇います。
彼らは無理やり資金を調達してくれますが、その代償として工場に居座り、「オラオラ!寝てる場合か!」と夜通し怒号を飛ばし続けます。
④ 破壊工作(炎症と不眠)
さらに治安が悪化し、工場内の「時計塔(睡眠中枢)」が暴徒(TNF-α)によって破壊されます。(※2)
時間がわからなくなり、いつ休めばいいのか誰も判断できなくなります。

これが、夜中に目が覚める「中途覚醒」の正体です。

歯ぎしりは「戦っている」証拠

アドレナリンは「怒り・攻撃」のホルモンです。
寝ている間に血糖値を上げるためにアドレナリンが出ると、体は文字通り「戦闘モード」になります。

夢の中で誰かと戦ったり、追いかけられたりするのはこのためです。
そして、現実の体では奥歯を食いしばり、凄まじい力で「歯ぎしり」をして、自分の歯を破壊しています。

マウスピースで歯を守ることも大切ですが、根本的にやるべきことは「夜中にアドレナリンを出さない(=夕食で糖質を摂らない)」ことです。

「夜8時以降の果物」は睡眠殺し

「お菓子は控えているけど、果物ならヘルシーでしょ?」
そう思っている方は要注意です。

現代の果物は品種改良により、自然界にはありえないほどの糖度を持っています。
そして、睡眠ホルモン「メラトニン」と、血糖値を下げる「インスリン」は拮抗(きっこう)関係にあります。(※3)

【絶対ルール】

夜8時以降、果物やスイーツを口にしない。

インスリンが出ている間は、メラトニン(眠気)は絶対に出ません。
夜8時以降に糖質を摂ることは、自ら睡眠スイッチを破壊する行為です。

現代病の元〜本来の体に戻るための4つの課題〜

あなたの体内の「借金」を精算しませんか?

「甘いものがやめられない」
「夜中に何度も目が覚める」

それは意志が弱いからではなく、すでに体が「糖質依存(借金地獄)」になっているからです。
一人で抜け出すのは困難です。プロと一緒に、正しい手順で「経営再建=健康再建」を目指しましょう。

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    佐藤昌史

    佐藤 昌史 (身体教育家)

    健康住宅会社を設立後、住環境だけでは解決できない身体の問題と向き合う。「体の声を聴く観察力」を軸に、痛みや不調を無理なく改善へ導く身体教育家として活動。著書はAmazonランキングにて3冊連続ベストセラー1位を獲得。

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    【本記事の根拠データ・用語解説】

    ※1 夜間低血糖とホルモン分泌:
    夕食後などに糖質を過剰摂取して血糖値が急上昇(スパイク)すると、インスリンにより血糖値が急降下します。寝ている間に低血糖になると、体は生命維持のために「アドレナリン(興奮)」「コルチゾール(ストレス)」を分泌して血糖値を上げようとします。これが中途覚醒や歯ぎしりの原因です。

    ※2 TNF-αと視交叉上核:
    インスリン抵抗性が高まると、体内で炎症性物質(TNF-α)が増加します。吉野医師の解説によれば、これが脳の視床下部にある睡眠中枢「視交叉上核(しこうさじょうかく)」を攻撃し、物理的に睡眠リズムを破壊する要因となります。

    ※3 メラトニンとインスリンの拮抗:
    睡眠ホルモン「メラトニン」と、血糖値を下げる「インスリン」はシーソーのような関係にあり、インスリンが高い状態ではメラトニンは分泌されにくくなります。



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    (※近日公開予定)