なぜ「一口だけ」で失敗するのか?腎臓リハビリを成功させる「完璧主義」のすすめ
こんにちは。身体観察家の佐藤 昌史です。
これまで3回にわたり、腎臓や膀胱、そして心の不調を治すために「現代病の元(油や甘いもの)」を抜くことの重要性をお伝えしてきました。
しかし、ここで多くの方がつまずくポイントがあります。
それは、「完璧にやっているつもりなのに、治らない」という壁です。
実は、治らない方には共通する口癖があります。
「他は全部やめました。でも、カフェラテ1杯だけは、私の癒やしなんです」
「チョコレートひとかけらだけなら、大丈夫ですよね?」
厳しいことを言うようですが、身体観察家としてお伝えします。
その「これだけは」という一口が、あなたの病気の治りを妨げている最大の原因なのです。
1. 「これだけは止められない」の正体は「中毒」
なぜ、たった一口がダメなのでしょうか?
それは、あなたが「どうしても止められない」と感じているその食品こそが、あなたの脳を支配している「中毒物質」だからです。
吉野敏明医師はこう指摘します。
「例外を求めている時点で、それは嗜好の問題ではなく、依存症(中毒)である」と。
タバコやお酒と同じで、体にとって有害なものほど、脳は「もっと欲しい」と指令を出します。
「癒やしだから」という理由で摂っているその一口が、実はあなたの腎臓を傷つけ、膀胱を硬くし続けているのです。
2. 雨漏り修理の「一箇所」
この状況を、「雨漏りする家」に例えてみましょう。
あなたの体という家が、雨漏り(病気)で水浸しになっています。
あなたは一生懸命、屋根の修理をしました。
揚げ物という大きな穴も、お菓子という穴も塞ぎました。
しかし、あなたは言います。
「この小さな穴(カフェラテ)だけは、風通しがいいから塞ぎたくないんです」
……どうなるでしょうか?
どんなに他の場所を完璧に直しても、その残した一箇所から水(毒素)が入り続ける限り、家の中が乾く(治る)ことは決してありません。
特に腎臓病やリウマチ、脳梗塞といった深刻な疾患を治そうとしている場合、この「完璧さ」が生死を分けるのです。
3. 意外な落とし穴「隠れ毒」に注意
また、「自分は完璧だ」と思っていても、知らずに摂ってしまっているケースも多々あります。
代表的な「隠れ毒」をチェックしてみましょう。
- ごま: 「健康に良い」と思われがちですが、半分は脂質(ごま油)です。酸化しやすいため、4毒抜きではNGです。
- ピーナッツ(落花生): 焙煎することで油が酸化し、有害なアルデヒドが発生します。
- 市販のドレッシング: 「ノンオイル」と書いてあっても、果糖ブドウ糖液糖(甘いもの)が大量に入っていることがあります。
「〇〇は食べていいですか?」と聞く前に、原材料を見てみてください。
カタカナの成分や、植物油脂、砂糖が入っていたら、それはあなたの体にとって異物かもしれません。
4. 成功者の声:「やめたら楽になった」
一方で、覚悟を決めて「例外」を捨てた方からは、こんな声が届きます。
「あんなに欲しかったのに、やめて3週間経ったら、全く欲しくなくなりました」
「我慢している感覚が消えて、体が軽くなるのが嬉しくてたまらないんです」
中毒から抜け出すと、味覚が正常に戻ります。
すると、素材そのものの甘みや旨味がわかるようになり、加工食品の強烈な味が「不味い」と感じるようになります。
ここまで来れば、もう「我慢」ではなく「快適な選択」になります。
5. まずは3週間、徹底してみる
一生やめろとは言いません。
まずは、あなたの細胞が生まれ変わり始める「3週間」だけ、完璧にやってみませんか?
「一口だけ」の誘惑に勝った時、あなたは初めて、自分の体の主導権を取り戻すことができます。
その先には、痛みや不安のない、本当に自由な生活が待っています。
さて、次回はシリーズ最終回。
「じゃあ、結局何を食べればいいの?」という疑問にお答えします。
腎臓専門医が教える、減塩よりも大切な「食事の真実」についてお話しします。
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(写真:妻と共に)
延べ80,000件以上の経験をもとに、からだ本来の使い方へ静かに戻す“やさしい整え方”を提案。
著書は Amazonランキング3作連続1位。
一人ひとりの体の声を丁寧に聴きながら、無理のない方向へ導くことを大切にしています。
引用・参考文献:
- [source] 吉野敏明チャンネル, “腎臓リハビリテーションと食事療法”
- [context] 食物依存症(Food Addiction)のメカニズムと離脱症状に関する研究
- [context] 加工食品に含まれる植物油脂(オメガ6系脂肪酸)の炎症作用
※本記事の内容は、特定の医学的助言を提供するものではなく、情報の提供を目的としています。
※本記事は吉野敏明医師の提言や公開情報を元に、身体観察家の視点で構成したものです。
※健康状態に関する判断や治療については、専門の医師にご相談ください。
※引用されたエビデンスは記事執筆時点のものであり、将来的に更新される可能性があります。











