STEP3|理想の歩行へ近づくためにできること
— 今日からできる“無理をしない”歩行改善 —
STEP1では、歩行が体に与える大きな影響について、
STEP2では、なぜ歩行のズレが起きたのかについてお伝えしました。
ここSTEP3では、「じゃあ今日から何をすれば良いのか?」を
はじめての方でも実践しやすい形でまとめていきます。
大切なのは、がんばることではなく“整える方向”に体を誘導すること。
これだけで、50代以降の歩行は静かに、でも確実に変わっていきます。
■ 1.まずは“足裏の順番”に気づくこと
理想的な歩行の入り口は、「足裏の3点の順番」を取り戻すことです。
具体的には、
- ① かかと
- ② 小指側
- ③ 母趾球(親指のつけ根)
この順番で重心が流れると、
膝が安定し、腰や背中がラクになり、歩行のリズムが自然に整います。
一方、この順番が逆転すると、
・膝がねじれる
・股関節がかばい動作を起こす
・ふくらはぎが固くなる
などの不調が積み重なります。
■ 2.歩く前の“姿勢”を整えるだけでも歩行は変わる
歩行改善というと、「歩き方そのものを変える」イメージがありますが、
実は歩く前の姿勢が整っていることが最優先です。
- ・骨盤が前に傾きすぎていないか
- ・逆に後ろへ寝すぎていないか
- ・頭が前に出ていないか
- ・肩が内巻きになっていないか
この“スタートの姿勢”が整うだけで、
一歩目の進み方が驚くほど軽くなります。
■ 3.今日からできる「やさしい3つの実践」
はじめての方でも取り入れやすい、やさしい3つのポイントです。
① つま先を正面へ向ける
つま先が外側を向くと、足裏3点の順番が乱れやすくなります。
正面に向けるだけで、足の軌道が安定します。
② 膝ではなく“股関節”から脚を出す
膝から足を出そうとすると、太もも前の筋肉ばかりが頑張ってしまいます。
股関節で脚を運ぶイメージに変えると、腰や膝の負担が軽くなります。
③ 一歩ごとに「ゆっくり重心を流す」
歩幅を大きくしようとせず、
“かかと → 小指側 → 母趾球” の順に重心が流れているかを
ゆっくり感じるだけで十分です。
■ 4.あなたの体は“正しい歩き方を知っている”
歩行を丁寧に見ていくと、ほとんどの方が
「あ、これが私の体の自然な動き方なんですね」
と気づかれます。
体は本来、あなたが思っている以上に“賢い”です。
ただ、長年の習慣でその感覚が一時的に薄れているだけ。
一緒に歩行を観察するだけで、体は必ず答えを出してくれます。
■ 5.自分の歩行を見てもらうと理解が一気に深まる
実際にあなたの歩行を見せていただくと、
・重心がどこに流れているか
・どの指が使えていないか
・膝とつま先が揃っているか
・腕の振りが足と連動しているか
などが一瞬で分かります。
そして、多くの方が10〜20分ほどで
「歩くだけで、こんなに体が軽くなるんですね」
と変化に気づかれます。
身体観察家/身体教育家 佐藤 昌史(1967年生)
大阪市中央区なんばにて、歩行・姿勢・足裏感覚・日常動作・食習慣など、
“体の観察力”を育てる身体教育を行なっています。
延べ80,000件以上の経験をもとに、からだ本来の使い方へ静かに戻る
“やさしい整え方”と歩行改善をお伝えしています。
著書は Amazonランキング(健康ジャンル)で3作連続1位。
50代からの体の変化に寄り添い、「歩くだけで体が軽くなる」ための視点を大切にしています。
ご予約・お問合せ:info@cs60japan.com
電話番号:070-1045-4503
※当ページの内容は医療行為・診断・治療を目的としたものではありません。必要に応じて医療機関の受診をご検討ください。